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緻密な調査とデータ分析にもとづき、ユニバーサルデザインは発展

9月6日、opnlabでは「ユニバーサルデザイン」をテーマに勉強会を開催しました。


右が今回講師の山下さん、左奥は山下さんが師を仰ぐCUD(カラーユニバーサルデザイン)の大家、武者さん。

講師は、凸版印刷のパッケージ部門でユニバーサルデザインを極めた山下氏。
実は9月9日に定年退職をし、その後ゆったりとした生活を送られる予定、ではなく、国関係の研究所でさらなる活躍をされるそうです。9月6日は、「勉強会でしかおみせできないのです」という調査データやパッケージの写真を紹介しながら、凸版印刷での集大成ともいえる(と、opnlabでは勝手に思っています(笑))貴重なお話をしていただきました。

そもそもユニバーサルデザインとは?

勉強会の冒頭では、ユニバーサルデザインの概念を解説。
ユニバーサルデザインとは、
「特別な改造や特殊な設計をせず、年齢や性別、体格、身体機能、言語など、人々の個性や違いを越えて、はじめからできるだけすべての人が、最大限利用しやすいような心配りのもとに、環境や製品を創造すること」

1.誰にでも公平に使用できる、2.使う上での自由度が高い、3.うっかりエラーや危険につながらないデザインなど、ユニバーサルデザインの7原則を紹介。特に「エラー」を分析して、それをデザインで解決するための、地道なユーザ調査や、緻密なデータ分析などを紹介しましした。

高齢化のインパクト

日本がリードしているといわれているユニバーサルデザイン。特に山下氏は、加齢によるユニバーサルデザインについて
調査研究を進めてきました。その背景のひとつが、日本が先進国の中で高齢化の進む率が最も高いという事実。

老眼だけでなく、加齢により目は変化をしていきます。透明だった水晶体が黄色くにごり、それにより「青」系の色味の変化が判別しにくくなっていきます。山下氏は、20代や60代の被験者のヒアリングをもとにした色味の見え方の調査の結果を紹介。実際に、黄色と青色の見え方が、年代で大きくブレがでてくるという結果のグラフを見せました。

改めて、ユーザといってもさまざまな立場や状況があります。
1.特別な配慮を必要としないユーザー
2.加齢に伴う配慮が必要な人
3.機能制限のある人
4.少数派の人
5.補助具・装身具の使用者
6.一時的制限のある人
7.特別な環境・状況下にいる人
8.子ども
9.その他

通常「1」であっても、例えば手が濡れている、大きな荷物を持っているとすぐ「7」の状況になります。障害者だけではなくごくごく普通に、ユーザは不便な状況に陥ります。

日常的に、いたるところにちょっとした不便、違和感のあるものはあるのですが、なんとなく使えてしまうので、多くは見過ごされています。例えば扉。日本では、PUSHもPULLも取っ手の形状は一緒なので、文字がうすくなると、どちらがどちらだかわかりません。アメリカではPUSHの取っ手は横棒、PULLは縦棒になっているそうです

発見しにくい潜在的な「エラー」を発掘し、人がより便利な生活を送る。「おもてなし」、「人間中心設計」などの考え方に通じるユニバーサルデザインは、「物と人」「サービスと人」とのコミュニケーションをより快適にする大切な手段のひとつだと山下さんの話を伺いながら思いました。、

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11:44am の 9 月 9, 2010 にある 小山 晃 のコメント
商品の使い方や色の感じ方等、実験をベースにエラーを探し出すという手法がとても興味深かったです。
商品に対するUDからの配慮というのもとても参考になりました。

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