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マンガを交えてわかりやすく経済を解説する書籍『経済、これだけ知っていれば生きてゆけます』に登場するK女史が、

K女史presents~あなたのイラモヤ、すっきりさせます!「アベノミクス」

と題し、5月26日にトークイベントを開催。ゲストスピーカーはシティグループ証券の下里裕吉氏と日本経済新聞社でQUICKニュース、株式市場を担当する穂坂隆弘氏。

K女史こと日本経済新聞の記者 木村恭子さんと、毎回おなじみの相方であるアエラ編集部の福井洋平さんが、2人の金融の専門家と一緒に「アベノミクス」を検証しました。 

バブル再来?

安倍政権以降、株価が上昇している状況がバブルを想起させる今、福井さんが今回最初に深堀した事柄は…、

K女史の装い。

「肩パッド入り過ぎでは?」「前髪盛り上がり過ぎでは?」「眉毛太過ぎでは?」

就職氷河期に難関のA新聞社に入社した福井さんには、バブルを謳歌したK女史の服装と化粧こそがまさに異次元。

(左 K女史、右 福井さん)

さて、K女史はゲストに「アベノミクスは本当に効果をあげているのでしょうか」と問いかけます。

イベントを開催した前の週の5月23日木曜日、日経平均が1000円も下落し、翌日は株価が乱高下したためです。

 

下里氏は、1000円の幅で下げるのはバブル崩壊以来としながらも、むしろ2013年に入ってから株価が40%も上がっているのがレアで、100年に一度のケースだと指摘します。

(下里氏)

 

穂坂氏は、1000円下げた理由として5月23日に発表された中国の経済指標をあげます。日本の貿易相手として重要な中国の状況が予想よりも悪かったことが、売りのきっかけになりました。 ただし、従来であれば中国の経済指標は、日本の株式市場にそれほど大きな影響を与えません。日本の株価があまりにも急激に上昇したので、きっかけを待っていた人が今回タイミングで売ったと分析します。


1000円の下落は、行き過ぎた株価上昇の水準調整だと2人の認識は一致します。

(穂坂氏)

 

デフレをとるか、インフレをとるか

 

アベノミクスの1本目の矢は「金融緩和」。K女史が、異次元緩和といわれる金融緩和は、何をしようとしているのかと疑問をなげかけます。

金融緩和とは、銀行間での金利である政策金利の引き下げをすること。しかし現状、政策金利は0%に近い状態。これ以上下げることは難しいため、中央銀行である日本銀行が債券を買い取って、通貨供給量を増やし、期待インフレ率を上げようとしています、と下里氏は噛み砕いて解説します。

 

物が高いインフレよりも、牛丼が安いデフレのほうがいいのでは、とK女史の華やかな服装に対して、省エネルック的な服に各種割引券を身につけた福井氏が問いかけます。

「デフレは資本主義のエンジンを破壊するようなもの」

 

と下里氏は断言します。

デフレは物に対してお金の価値が上がること。「cash is king」という言葉に現れるように、お金を持っている人だけが有利な世の中になるからです。お金より物の価値が上がるインフレになれば、設備投資関連の機械やビジネスアイデア、労働力の価値が高まり、資本主義の社会が活発化してきます。

財政出動は借金の元?

 

K女史は2本目の矢である「財政出動」では、国がお金を出して、また借金が増えるのではないか、という素朴な疑問を投げかけます。

 

財政出動は、一時的な日本の需要を喚起するために有効だと下里氏。財政出動では、中央銀行が市中に出回っている国債を買い取るので、銀行や生命保険は国債を買わずに、株や為替など他の金融資産を買うようになります。このため株価が上昇します。

 

しかし、これも過ぎると国の借金が増える要因になる、と下里氏は警告します。

 

バブル時代に3万円台の日経平均を目の当たりにし、今回のスーツ姿で政治記者として首相官邸前を走り回った(実話)K女史からみると、1万5千円はまだまだとの本音がポロリ。

 

成長は続くか

3本目の矢の成長戦略とは何か。

 

下里氏は、短期的な効果を期待する「財政出動」に対し、中長期的な成長をうながすのが「成長戦略」だと解説します。政策の中心は規制緩和。

 

成長戦略とは言うものの、日本は成熟社会のため、これ以上の成長は望めないのではないか、とK女史が質問すると。

同様の議論は19世紀のころから言われていますが、資本主義のエンジンさえあれば成長できると下里氏は主張します。例えば、これまで参入しにくかった保育所や農業などの分野で規制緩和をすれば、企業がお金を儲ける環境が広がっていきます。

今の日本はまだ心配するようなインフレの状態ではなく、デフレから正常な値に戻りつつある段階。インフレで実態経済が上がり、税収が増えれば財政が安定化していきます。

アベクロ政策を高く評価しつつも、その効果はまだでていないとする下里氏。現在の株価の上昇や円安は期待感で動いているものだからです。黒田バズーカの目標成長率2%は、これから3年くらいかけて達成していくだろうと期待を寄せます。

 

イベントには、特別ゲストに書籍『アベノミクスが引き金になる債券暴落のシナリオ』の著者 田代秀俊さんも登場し(写真中央)、議論のつきない会となりました。

 

 

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