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国立情報学研究所(NII)で仮想通貨の研究を手がける岡田仁志さんに、久々にopnlabでお話しいただきました。テーマはビットコインを中心としたFintech(opnlabサロン)。この1~2年で、仮想通貨の第一人者としてメディアにひっぱりだこの岡田さんですが、なじみのopnlabが九段に移ってきたということもあり(NIIは神保町)、ふらりと徒歩でやってきてくれました。

 

岡田さんの話の醍醐味は、研究者でありながら机上だけで終わらない現場感です。電子マネーが普及しはじめた1990年代、「電子マネーだけで生活できるか」と自ら生活実験を行い、端末はあるがレジにセットされていない、そもそも店頭の人が使い方がわからないなど支払いに時間がかかる状況を体験します。日本の地域通貨に関するフィールド調査では地元の人が「ちょっと食べていけば」「送っていくよ」と声をかけてくれたことで結局お金を使わずに1日が終わってしまったことも。実際に使う人や現実社会に寄り添ったかたちで研究を進めています。

 

今回も、ビットコインで稼ぐマイナー(採掘者)と言われる人たちの巨大なマシンルームの様子をはじめ、海外で活躍するキーパーソンのコメントなども交えながら、最近の仮想通貨周りの「ここだけの話」などもいくつか紹介。ここでは、ほんの一部だけご紹介します。

 

ビットコインという妖怪

 

サトシ・ナカモトが仕組みを考えたと言われるビットコイン。ただし、サトシ・ナカモト自体が実在する人物かどうかわかっていないという、謎めいた背景もビットコインの輪郭をあいまいにします。

果たしてビットコインとはどのようなものか。peer to peer型、つまり中央にサーバのようなものはなくコンピュータ間で直接データ交換をします。やりとりした記録はコンピュータ上に公開されますが、それを管理する人はいない通貨なのです。

 

といった説明でもイマイチつかみにくいビットコインを、岡田さんは妖怪の「一反木綿」に例えます。ビットコインは一反木綿のように、見える人には見え、信じる人には見える大福帳だと言います。この大福帳を管理する人物や法人はいません。そして一反木綿は、世界中から誰にでも見えるけれど、論理的には1つしか存在しないのです。

 

ビットコインは、単に決済を便利にするだけでなく、従来の貨幣の概念や仕組みそのものを覆す可能性を秘めています。インフラが整っていない国、豊かではない国にとって、自国通貨の発行は大きな負担になります。これがスマホを使ったビットコインのやりとりで完結してしまえば、中央銀行を必要としない、つまり大きな費用をかけないお金の流通が実現するからです。

 

イギリスの思惑

 

興味深い動きをしている国として、岡田さんはイギリスを挙げました。イングランド中央銀行が仮想通貨を積極的に取り入れて、国として本気で力を入れようとしているというのです。

 

それを聞き「あるアフリカの国で行われた仮想通貨の実証実験はイギリスが主導していたと聞くが本当か」、「大英博物館にはすでにビットコインが展示されている」など、メディアの編集長、ベンチャーの経営者、コンサルタントといった情報感度の高い参加者ならではの質問や情報も飛び出しました。

 

特に、後半の食事を交えた交流会では、ビットコインが目指す世界から仮想通貨の標準化まで、広く深く話題が展開し、参加された方がとても満足して帰られたとともに、岡田さんからも「あいかわらずopnlabに参加されるみなさんすごいですね。こちらも多くのヒントを得ることができました 」と、コメントをいただけた会になりました。

 

(opnlab 小林)

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